不動産投資の流れを準備・購入の2ステップで解説

不動産投資は、高需要な地域の地価上昇といった理由から、近年特に注目を集めています。しかし、不動産投資を始めるためには、準備と購入の流れをしっかりと把握することが重要です。本記事では、不動産投資の準備・購入の流れと購入時にかかる費用について解説します。本記事を参考にして、不動産投資を成功させましょう。

不動産投資における準備フロー

不動産投資を始める際の基本的な流れについて、詳しく解説します。

投資の目的を明確にする

まず、不動産投資を始める前に、自分の投資目的をはっきりさせることが肝要です。

投資目的には、相続税対策、老後資金の確保、資産形成、土地活用などが挙げられます。目的が明確でないと、適切な物件選びが難しくなるので、最初に自分のニーズを把握することが大切です。

不動産投資に関する情報を集める

次に、情報収集をおこないます。

不動産投資に関する基本的な知識や現在の投資環境、税金などのマクロ情報は、インターネットや書籍によって得ることができます。また、不動産会社や金融機関、不動産オーナーとのコミュニケーションを通じてミクロ情報も収集します。ローンの組める限度額や自己資金の額などの把握が重要です。

収益物件を探す

情報収集が済んだら、収益物件を探します。

不動産ポータルサイトや広告、地域情報誌などを活用し、条件に合った物件を探します。また、不動産会社に条件を伝えることで、希望に沿った物件を紹介してもらえる場合もあります。

収益物件を選ぶ際には、新築物件と中古物件、区分所有（マンション等の一室を所有）と一棟所有（建物全てを所有）などの違いを理解しておくことが重要です。新築物件は高値で取引されますが、売却時の差額が大きい特徴があります。

一方、中古物件は価格が安く、利回りが高い傾向がありますが、設備の交換費用がかかる点などに注意が必要です。また区分所有は手軽に始められますが、一棟所有に比べて空室リスクが高いという特徴があります。

不動産投資における購入フロー

不動産投資を購入する際の具体的な流れを、ステップごとに分けて詳しく説明します。

現地調査をおこなう

収益物件の候補が見つかったら不動産会社に問い合わせをし、資料の請求をおこないましょう。

資料の検討後に、実際に物件を見学します。電話での連絡が迅速で詳細な情報が得られるため、できれば電話連絡が望ましいでしょう。現地調査では、建物のメンテナンス状態、日当たり、管理状況、共有部分の設備、周辺環境の利便性や治安を重点的に確認しましょう。

買付申込書を提出する

希望の物件が見つかれば、不動産会社に対して買付申込書を提出します。

買付申込書には、物件の名称、買付希望価格、支払方法、手付金の金額、有効期限などを記入します。また、値引き交渉や融資条件についても伝えます。

融資の仮審査を受ける

購入に融資を利用する場合は、融資の仮審査を受けます。

金融機関に必要書類を提出し、融資の可否を確認します。

売買契約を結ぶ

融資の仮審査が通り、売主との交渉も成立したら、物件の売買契約を締結します。

契約書には、物件の詳細や条件が記載され、売主と買主の双方が署名・捺印します。

賃貸管理会社を選ぶ

物件の管理を委託する場合は、管理会社を選定します。

適切な管理会社を選ぶことで、トラブル時の対応や運用がスムーズになります。

融資の本審査を申し込む

売買契約後に融資の本審査を申し込みます。

必要書類を提出し、金融機関の本審査を受けます。本審査は、仮審査よりもより厳正におこなわれます。

金銭消費貸借契約を結ぶ

本審査が通ったら、金融機関と金銭消費貸借契約を締結します。

融資条件や契約内容を確認し、必要な手続きをおこないます。

決済と引き渡しをおこなう

決済日に売買代金を支払い、物件の引き渡しをおこないます。

物件の状態や書類の確認をおこない、トラブルがないことを確認します。

不動産購入時にかかる費用を紹介

不動産を購入する際には、物件購入代金だけでなく、さまざまな費用がかかります。

費用は一括で用意する必要があるため、契約後に資金不足にならないよう計画を立てなければいけません。ここでは、不動産購入に関連する主なコストを詳しく説明します。

物件購入代金

不動産を購入する際に支払う、物件の本体価格です。

物件の価格に応じて、支払う金額が決まります。また、融資を受ける場合は、物件価格の一部を自己資金として用意する必要があります。

仲介手数料

不動産仲介会社を介して物件を購入する場合、不動産仲介手数料が発生します。

物件価格に応じて手数料が決まりますが、一般的には売買価格の3.3%＋6万6,000円（税込）が上限とされています。

不動産取得税

不動産を取得する際に課税される税金であり、土地や建物を購入した際に一時的に支払います。

支払い時期は他の税金と異なり、取得後おおむね4~6カ月の間に納税通知書が届きます。

収入印紙税

不動産の売買契約書や貸借契約書に貼付する印紙の代金です。

契約書に記載された金額に応じて、印紙税額が異なります。

登記費用

不動産の権利を保全するためにおこなう登記には、登録免許税がかかります。

また、登記をおこなう際に司法書士等の専門家に依頼した場合には、その手数料も必要です。

まとめ

不動産投資を始めるには、準備と購入のステップが重要です。まず自分の投資目的を明確にし、情報収集をおこないます。次に条件に合った収益物件を探します。物件の選定では、新築と中古、区分所有と一棟所有などの違いを理解し、自分のニーズに合ったものを選びます。次に購入フローに入ります。物件を見学し、希望の物件が見つかれば買付申込書を提出し、融資の仮審査を受けます。売買契約を結び、融資の本審査を申し込みます。金銭消費貸借契約を結び、決済と引き渡しをおこないます。不動産購入時には、物件購入代金のほかに、仲介手数料、不動産取得税、収入印紙税、登記費用などの費用がかかります。これらの費用を念頭に置き、事前に十分な資金の用意が重要です。不動産投資の成功には、準備段階から丁寧な計画と情報収集が欠かせません。

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