不動産に関わる「リバースモーゲージ」とは?メリット・デメリットなどを解説

公開日:2024/08/15  

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージは、高齢者が自宅を担保にして金融機関からお金を借りる仕組みです。この制度は、高齢者が資産を生かしながら生活資金を確保できる一方で、いくつかの注意点もあります。この記事では、リバースモーゲージの基本的な仕組み、メリット・デメリット、そして利用する際のポイントについて詳しく解説しましょう。

リバースモーゲージの基本的な仕組み

リバースモーゲージは、高齢者が自宅を担保にして金融機関からお金を借りられる制度です。この制度の利用で、高齢者は生活資金を確保しながら、自宅に住み続けることが可能になります。

この際、受け取る金額は不動産の価値にもとづいて決定されるのです。利用者が亡くなった後や不動産を売却した際に、借り入れた金額と利息が返済されます。

利用条件

リバースモーゲージを利用するためには、一定の条件を満たさなければなりません。通常、利用者は65歳以上であることが求められ、担保となる不動産は自己所有の住宅である必要があります。

また、不動産は一定の価値があることも条件のひとつです。リバースモーゲージは、高齢者にとって有益な制度ですが、利用する際にはその特性をよく理解し、自身のライフプランに合っているかどうか検討しましょう。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージは、高齢者が自宅を担保にして金融機関からお金を借り入れ、その資金で老後の生活を支えるという仕組みです。この制度は、とくに資産はあるが現金収入が少ない高齢者にとって、大きな支援となり得ます。

ここでは、リバースモーゲージのメリットを詳しくみていきましょう。

自宅に住み続けながら資金を得る

リバースモーゲージの最大の魅力は、自宅に住み続けながら生活資金を得られる点にあります。これにより、高齢者は住み慣れた環境を離れることなく、安心して老後を過ごせるのです。

税金のメリット

借入金に対しては原則として所得税が課されません。これは、リバースモーゲージによって得られる資金が借入金であるため、税法上の所得とはみなされないからです。この点は、老後の資金計画を立てるうえで大きなメリットといえるでしょう。

相続計画としての活用

リバースモーゲージの利用で、相続時には自宅不動産が相続財産として残ります。これにより、相続人は不動産を売却するか、またはみずからが住むかという選択肢をもつことができ、相続計画の一環としても有効に機能します。

返済の不要

リバースモーゲージの借入金については、借主が生存中は原則として返済の必要がありません。返済は、不動産の売却や借主の死後に相続人が行うことになります。

これにより、借主は返済のプレッシャーから解放され、安心して生活資金を利用することができます。

金利リスクの軽減

リバースモーゲージの多くは固定金利で提供されています。これにより、将来の金利上昇リスクから保護され、長期にわたる計画的な資金管理が可能になるのです。

リバースモーゲージは、老後の資金計画において有効な選択肢のひとつ。しかし利用する際にはメリットのみならず、後述するデメリットをしっかりと理解し、自身のライフプランや資産状況に合った最適な選択をすることが重要です。

リバースモーゲージのデメリット

リバースモーゲージは、高齢者が自宅を担保にして生活資金を得る仕組みですが、この制度を利用する際にはいくつかのデメリットが存在します。これらのデメリットの理解は、リバースモーゲージを検討するうえで非常に重要です。

相続時の返済負担

リバースモーゲージの最大のデメリットは、不動産を担保にしているため、利用者が亡くなった後、相続人がその不動産を相続する際に返済負担が発生する可能性があることです。これは、相続人にとって予期せぬ負担となる可能性があります。

利用できる金額の限度

リバースモーゲージで利用できる金額には限度があり、これは不動産の価値によって変動します。不動産の価値が高ければ高いほど、より多くの資金を借り入れることが可能ですが、市場価値が低い不動産の場合、期待していたほどの資金を得ることができない場合があるのです。

また、不動産市場の変動によっては、契約時よりも不動産の価値が下がるリスクも考慮しましょう。

住み続ける権利の制限

リバースモーゲージを利用すると、一定の条件下で住み続けることができますが、その権利には制限がともないます。たとえば、長期間の入院や施設入居などで自宅を離れる場合、契約によってはリバースモーゲージの契約が解除される場合があるのです。

このような場合、不動産を売却して借入金を返済する必要が生じるかもしれません。リバースモーゲージは、高齢者にとって有益な選択肢のひとつですが、利用する際にはこれらのデメリットを充分に理解し、慎重な検討が重要です。自身のライフプランや相続人との関係、不動産の価値など、多角的な視点から判断する必要があります。

まとめ

リバースモーゲージは、高齢者にとって有効な資金調達手段のひとつですが、利用する際にはメリットとデメリットをしっかりと理解することが重要です。自宅を担保にすることの影響を考慮し、将来のライフプランや家族との相談を通じて慎重に検討する必要があります。

リバースモーゲージを上手に活用することで、安心して豊かな老後を送ることができるでしょう。

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